株式会社ココナラ

法務で導入し、広報など別部門への横展開を目指す! 波及効果により全社的なメリットも

INTERVIEWEE

青木 聡士

経営管理部

経験・知識・スキルをオンラインで売り買いできる日本最大級のスキルマーケット「ココナラ」を展開する株式会社ココナラ。近年ではビジネス用途向けの「ココナラビジネス」、ITフリーランスの業務委託案件をマッチングする「ココナラエージェント」をリリース。2021年3月には、東証マザーズ市場(現・グロース市場)に上場するなど、さらなる事業拡大を目指しています。
同社の法務を支えているのが、青木聡士さんです。1人法務の業務効率化を図るべく、入社以来法務DXに取り組んできました。ココナラの法務DXにLAWGUEはどう貢献しているのでしょうか。

青木さんの普段の業務内容を教えてください。

経営管理部の法務チームとして、契約法務のほか、取締役会対応、リスク・コンプライアンス対応などコーポレート業務を1名体制で担当しています。現状では、契約業務よりもコーポレート業務のほうが多いので、契約業務を効率化しミスを減らすことでより付加価値の高い業務に注力できるよう、法務DXにも取り組んでいるところです。

青木さんのご経歴について伺えますか。

法律事務所で勤務した後、クレジットカード会社の法務として2022年7月まで契約業務に携わっていました。同社では、契約業務の効率化も進めていましたね。そして、より幅広い業務を経験したいという思いから、2022年8月にココナラへ転職してきました。

導入にあたってハードルになったことはありましたか。

社内規程の変更作業、取締役会の議事録作成や検索はそこまで頻繁に発生する業務ではないため、その効率化のためにどこまでお金をかけるか? という点は、社内に説明する際の課題でした。

実際に社内へはどのように説明されましたか。

具体的な数値まで試算したわけではありませんが、社内規程を管理し、LAWGUEを使って改定作業を行うことでミスなく作業でき、また、バージョン管理機能を使うことで版管理を行うことでき、かつ、取締役会議事録を一覧できるようにして情報を一元化すれば効率化につながり、業務品質も向上するため、定性面、定量面で総合的に判断して採算は取れるだろうという話はしました。

また、ココナラでは、普段の業務ではMac端末を利用する形が一般的で、一部の管理部門でWindows端末を使っているという状況です。法務チームも例外ではなく、Mac端末でWordを使用すると書式が変になってしまうことがあるため、Windows端末を利用しております。システム部門からは、全社員がMac端末に統一したほうがセキュリティ面では安全のため、Mac端末に移行できないか打診を受けており、Wordに依存しない環境を模索しておりました。

そのため、文書作成・管理のためにLAWGUEを導入し、LAWGUE上で文書作成から管理まで一気通貫で行えるようになれば、脱Wordを実現でき、全社でMac端末に統一し、セキュリティの向上につながるかもしれないという話はしました。

LAWGUEの特に役立つ機能があれば教えてください。

LAWGUE導入以前、取締役会の議事録は、議案だけを取り出してWord文書にまとめ、そのリストをGoogleスプレッドシートで管理していました。しかし、Word文書とスプレッドシートのデータがリンクしていないため、議事録内容を検索したい場合は、スプレッドシートで該当する議論が行われた取締役会の日付とWordファイルが格納されているフォルダ名を確認し、ファイルを探すという手間が発生していました。一方LAWGUEだと、文書を一元的に管理できており、キーワードを入れるだけで検索結果が表示されるので、かなりの時間削減につながっています。

社内規程の編集作業において、インデントの調整など体裁の修正が容易になったことも嬉しいポイントです。条文を入れ替えても条番号が自動で更新されるため、ミスも減るし、時間短縮になります。

バージョン管理機能で、自分が確認したい過去のバージョンの文書と比較できるのもありがたいです。他のツールでは直前のバージョンとの比較しかできませんが、LAWGUEであれば3つ前のバージョンと比べるといったことも可能です。

法務DXに向けた今後の展望を教えてください。

先ほどお伝えしたとおり、Mac端末への移行を見据え、文書作成はLAWGUE上で完結できるようにしていきたいですね。ハンコ画像の挿入や、微妙な体裁の調整にまだWordを使っているので、LAWGUEの機能向上によって脱Wordができるようになることを期待しています。これがうまくいけば、他の部門への横展開も考えています。

また、契約審査の受付、稟議申請・承認から契約締結までの業務効率化はまだ未着手です。法務という枠組みにとらわれず他部門との連携を取りながら、効率の良い法務業務を実現していければと思っています。

LAWGUEはどのような方におすすめの製品だと思いますか。

法務に限らず、文書作成や管理を行う部門であれば、最大限に活用できると思います。「うちはきちんと文書管理できているよ」という会社でも、フォルダやファイル名の付け方など、きちんとルールができていなければ意味がありません。容易に検索でき、活用できるようにすることが、本来の文書管理のあるべき姿です。これまでのテクノロジーでは限界があったところも、LAWGUEであればその一歩先を実現できると思っています。

LAWGUEを含め、リーガルテックへの期待があればお聞かせください。

リーガルテックは、法務の考え方の変革にも影響していると思います。変化の激しい時代で常識が常識ではなくなっていくなか、「ツールは今の業務に合わないから使わない」ではなく「ツールに合わせて業務を変えていく」という発想が必要です。法務にはリーガルテックを使いこなす能力が求められるようになってきているともいえます。保守的な人も多い領域ですが、リーガルテックがどう法務のカルチャーを変えていくのか、楽しみにしています。